まさかのダブル台風が襲来しました。皆様の地域は大丈夫でしたか。当店の周りは杉林ですので大量の杉葉を掃除することになりました。でも、その程度で済んで良かったです。
掛け軸を表装する際、裂地の組み合わせが決まるとノートに裂地の色名・文様名などを控えるのですが時々微妙な色合いの裂地があり、何色と書いておこうか迷うときがあります。そんなときは「和の色事典」という本を参考に色名を書いております。
その本によりますと日本の色名は500の固有名と100の色調の組み合わせからできているそうです。パッと見、同じ色でもわずかな差がついており、それぞれの色に名前をつけている感性がとても日本らしいと思えます。今回は本の中からいくつかグループに色をまとめて見ました。
まず、葉やある花に着目した色を集めてみました。
藤色グループは同じ名前で青みと赤みの色があるようです。次は稲の成長順に色を並べられました。
稲穂色が見つけられなかったので「黄金色の稲穂」ということで。お茶の色もありました。
おもしろいのが煎茶の色です。緑の煎茶色になるのは江戸末期のことでそれまでの煎茶は茶色だったそうです。
変わった色名がありました。
この色「とうもろこし色」だそうです。江戸中期に大流行したとか。今のとうもろこしとちょっと色が違いますね。もう一つ変わった色。
この色「猟虎色」といいます。ラッコ色だそうです。日本じゃそんなに見られなさそうなラッコですが江戸時代には知られていたようです。
こうやって見ると日本人って本当に繊細な感性を持っているのだなと思います。巷には500色色鉛筆って売っておりますが、まさか日本発祥なのかな...