強い守護を受けてそうな襖

早いものでもう二月です。逃げる二月に去る三月、先日も暖かかったことですし春は意外とすぐ来るかもしれません。

さて先日は恒例の「古糊の水替え」を行いました。昔からある古糊は相変わらず水面がカビっていました。しかし、近年仕込んだ糊はほとんどカビっていません。ただ平成28年産の糊に少しだけ変化が見られました。

画像ではわかりにくいですが所々、薄茶色く変色してきていました。これは今後の変化が楽しみです。

話は変わって、ある日古い襖の修復のため表面の本紙をめくったところ下地からすごいものが出てきました。

梵字が書かれた和紙が貼られてありました。我々は、こういった和紙を「反故紙(ほうぐし)」と呼びます。 前もどこかで話したかもしれませんが、 反故紙は大福帳などの使用済みの和紙を指します。強靭な和紙に墨が塗られているため防虫効果が期待できます。

大福帳の中身が反故紙として貼られているのはよく見ますが、これだけの梵字が貼られているのは、なかなか見ません。圧倒されます。

確か梵字は一字ごとに仏様を表していたはずで、これだけ並んでいると何だか曼荼羅のように思えませんか?それも高野山内にあった襖なので尚更。もちろんできる限りきれいに剥がし保管しておきます。

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