桐箱の蓋を開けるときに固くて開けにくい…開けるときに破損した…といったお声をちょこちょこ聞きます。
そこで、今回は蓋を開けるコツをお話できればと思います。
桐箱で一般的な形は印籠型(薬籠型)と呼ばれるものと思います。格さんが「この紋所が目に入らぬか」と突き出す、あれが印籠ですが、あの入れ物の蓋の構造と同じ型をした桐箱です。
印籠型は、かなり気密性の高い箱なので、その分蓋が開けにくいです。この蓋を開けるコツは、まず下の図のように両手で桐箱と蓋を持ちます。そして蓋を片側だけ開けるように、ゆっくり力を入れていきます。すると徐々に開いてきます。
印籠型の桐箱は、蓋と箱がピッタリ合うように作られており、蓋を180度向きを変え閉じようとすると合わなくなります。これは「片合」という桐箱の仕様です。
蓋の向きを変えてもピッタリ閉じられる「両合」仕様の桐箱もありますが、お値段お高くなってきます。桐箱と蓋に合印のようなものを付けておけば、向きを間違えずに良いでしょう。